青春に当たったアイドル。 〜里中茶美〜 |
授業中にヒョイと顔をあげたら、先生に指されてしまった。 そんなちょうしで、つい青春てやつに当てられてしまったんです。 「いきなりなんだから」って ぶつくさ言ってたら、 「顔がねむそうだから、ちょっと答えてみろ」って、 どうやらそんなことみたいなの。 わたしは別に眠いわけじゃないんだけど、 なんだろう、わたしたちって、 ちゃんと考えたり、ちゃんと動いたりする時間って、 いつのまにか夜にあててる。 友だちとホントのこと話すのも放課後だし、 制服から脱出してすきな服や 音楽にもぐりこめるのも暮れてからだし。 「じゃあ昼間は、どこにいるのよ」って聞かれたら、 からだは確かに学校にいるんだけど、 そうね、どこにいるんだろ、 どこかでからだが学校から帰ってくるのを 待っているのかもしれないよね。 「そんなに夜までためこまないで、 昼間っからちゃんと夢を見なさい」って、 わたしが当てられたってことは、 なんだかそういうことなんだ、と思う、きっと。 ともかく、「前に出なさい」って言われちゃったから、 わたしは、ちょっと行ってくるわね。 そういうわけで、みなさん、こんにちわ。 |